不動産営業の採用と育成を一体化する方法|採って終わりにしない人材戦略
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不動産営業の採用と育成を一体化する方法|採って終わりにしない人材戦略
不動産営業の採用と育成を一体化するには、採用段階から「入社後にどう育てるか」まで見据えて人材を見極めることが重要です。
採用は入社させることがゴールではなく、入社後に定着し、営業として成長し、成果を出せる状態をつくるための入口です。
不動産営業の採用でよくある失敗の一つに、「採ること」がゴールになってしまうことがあります。
人手不足の中で、応募が来る。
面接ができる。
内定を出せる。
入社が決まる。
ここまで進むと、会社側はひと安心してしまいがちです。
しかし、不動産営業の現場で本当に大事なのは入社後です。
採用した人材が現場に定着し、お客様に誠実に向き合い、営業として成果を出せるようになるまでには、採用段階から育成を見据えた設計が必要です。
一般的には、採用は人事や経営者の仕事、育成は配属後の上司や現場の仕事と分けて考えられがちです。
しかし、モデスティでは、不動産営業の採用と育成は切り離して考えるべきではないと考えています。
なぜなら、採用時に見ているポイントと、入社後に育てるポイントがずれていると、本人も会社も苦しくなるからです。
この記事では、不動産営業の採用と育成を一体化する考え方、採用時に見るべきポイント、入社後3か月の育成設計、採用と育成をつなげる具体的な方法について解説します。
不動産営業の採用で「採って終わり」が起きる理由
不動産営業の採用で「採って終わり」が起きる理由は、人手不足の中で、採用そのものが目的化してしまうからです。
営業人員が足りない。
反響対応が追いつかない。
退職者が出た。
店舗を増やしたい。
既存メンバーの負担が増えている。
このような状況では、まず人を採ることが優先されます。
その結果、採用段階では次のような点に目が向きやすくなります。
- 営業経験があるか
- 明るく話せるか
- やる気がありそうか
- 即戦力になりそうか
- 不動産業界の経験があるか
- 数字を追えそうか
- 元気があるか
もちろん、これらは判断材料の一つです。
しかし、不動産営業で長く活躍するために必要なのは、それだけではありません。
入社後に地道な行動を続けられるか。
お客様に誠実に向き合えるか。
上司や先輩からの指摘を受け止められるか。
ロープレや振り返りを通じて改善できるか。
数字が出ない時期にも踏ん張れるか。
会社の営業方針を理解し、行動に移せるか。
こうした点を採用段階から見ておかないと、入社後にミスマッチが起きやすくなります。
採用と育成が分断されると何が起きるのか
採用と育成が分断されると、入社後に現場でズレが起きます。
たとえば、面接では
「明るい」
「やる気がある」
「営業経験がある」
という印象で採用を決めたとします。
しかし入社後、現場では次のような力が求められます。
- 毎日の報告・相談
- 反響対応の基本動作
- 商談前の準備
- ヒアリングの深さ
- 物件提案の整理力
- 追客の継続
- ロープレへの参加
- 商談後の振り返り
- 上司からのフィードバックの受け止め
これらが身についていないと、現場では
「思っていた人材と違う」
と感じやすくなります。
一方で、本人も
「自由に営業できると思っていた」
「こんなに細かく見られるとは思わなかった」
「成果だけを求められると思っていた」
「ロープレや振り返りがあるとは思わなかった」
とギャップを感じることがあります。
これは、単なる採用の失敗ではありません。
採用時に見ていたポイントと、入社後に育てるポイントがつながっていなかったことによるミスマッチです。
不動産営業の採用と育成を一体化すべき理由
不動産営業の採用と育成を一体化すべき理由は、採用した人材が成果を出せるかどうかは、入社後の育成によって大きく変わるからです。
不動産営業は、成果が数字で見えやすい仕事です。
そのため、どうしても
「売れる人を採りたい」
「即戦力がほしい」
「経験者を採れば安心」
という発想になりがちです。
もちろん、経験や実績は重要です。
しかし、経験者であっても、前職のやり方に強く引っ張られていたり、他責傾向が強かったり、顧客志向より自分の数字を優先してしまうタイプであれば、入社後に組織になじまないことがあります。
一方で、未経験者や第二新卒であっても、次のような素養があれば、時間をかけて伸びていく可能性があります。
- 素直に学べる
- 指摘を受け止められる
- 失敗を振り返れる
- 約束を守れる
- お客様の話を丁寧に聞ける
- 地道な行動を継続できる
- 分からないことを相談できる
- 会社の営業方針を受け入れられる
だからこそ、採用段階では「今できること」だけでなく、入社後に育つかどうかを見る必要があります。
採用と育成を一体化するとは、採用時点から「この人をどう育てるか」を考えることです。
採用時に見るべきなのは「今売れるか」だけではない
不動産営業の採用では、つい「今売れそうか」に目が向きます。
しかし、採用時に本当に見るべきなのは、次のような点です。
入社後に学べるか
不動産営業では、入社後に覚えることが多くあります。
物件知識。
住宅ローン。
資金計画。
契約の流れ。
反響対応。
初回電話。
ヒアリング。
物件提案。
追客。
だからこそ、素直に学べるかは重要です。
失敗を振り返れるか
営業の現場では、すべての商談が成約につながるわけではありません。
アポが取れない。
返信が来ない。
案内後に断られる。
他社で決まる。
「検討します」と言われて終わる。
大切なのは、失敗しないことではなく、失敗を振り返り、次の行動に変えられるかです。
お客様に誠実に向き合えるか
不動産営業は、お客様の人生の大きな決断に関わる仕事です。
物件を説明するだけでなく、お客様の不安や迷いを整理し、納得して意思決定できるよう支援する姿勢が必要です。
地道な行動を継続できるか
不動産営業では、派手な営業トークだけで成果が決まるわけではありません。
反響対応。
追客。
商談準備。
物件確認。
報告・相談。
商談後の振り返り。
こうした地道な行動の積み重ねが成果につながります。
自社の営業方針に合うか
経験や実績があっても、自社の営業方針に合わなければミスマッチになります。
顧客志向を大切にする会社なのか。
ロープレや振り返りを重視する会社なのか。
チームで育てる会社なのか。
営業の型を共有する会社なのか。
採用時点で、自社の方針と合うかを確認することが大切です。
採用面接で確認すべき質問
採用と育成を一体化するには、面接で「入社後に育つ人材か」を見極める質問が必要です。
失敗から学ぶ力を見る質問
「これまで仕事でうまくいかなかった経験はありますか?」
「その時、何が原因だったと思いますか?」
「同じ失敗をしないために、何を変えましたか?」
「今振り返ると、自分に足りなかったことは何だと思いますか?」
素直さを見る質問
「上司や先輩から指摘を受けた経験はありますか?」
「その時、どう受け止めましたか?」
「自分のやり方を変えた経験はありますか?」
「フィードバックを受けることについて、どう感じますか?」
顧客志向を見る質問
「お客様にとって良い営業とは、どんな営業だと思いますか?」
「お客様が迷っている時、どのように関わりますか?」
「売上目標とお客様の希望がぶつかった時、どう考えますか?」
「お客様の不安を感じた時、どのように確認しますか?」
継続力を見る質問
「成果が出るまで時間がかかった経験はありますか?」
「地道に続けて成果につながった経験はありますか?」
「途中で気持ちが下がった時、どのように続けましたか?」
「決めた行動を続けるために工夫していることはありますか?」
育成方針への相性を見る質問
「当社ではロープレや商談後の振り返りを重視しますが、どう感じますか?」
「入社後は基本行動を確認しながら育成しますが、どのように受け止めますか?」
「自分の営業を上司と一緒に振り返ることについて、どう考えますか?」
面接では、回答そのものだけでなく、具体的な経験や行動まで深掘りすることが重要です。
面接で育成方針を伝えることも重要
採用と育成を一体化するには、会社側も面接の場で入社後の育成方針を伝える必要があります。
採用したい気持ちが強いと、面接では良い面ばかりを伝えたくなります。
「自由に営業できます」
「頑張れば稼げます」
「未経験でも活躍できます」
「すぐにチャンスがあります」
もちろん、魅力を伝えることは大切です。
しかし、入社後に実際にはロープレを行う、商談を振り返る、上司と面談する、基本行動を確認する、日々の活動を見える化するのであれば、面接時点で正直に伝えるべきです。
それは、厳しさを見せるためではありません。
求職者にとっても、自分がその環境で成長できそうかを判断する大切な材料になるからです。
面接で伝えるべき内容
- 入社後に何を学ぶのか
- 最初の3か月で何を身につけるのか
- ロープレを行う理由
- 商談後に振り返る理由
- 上司や先輩がどう関わるのか
- どのような営業方針を大切にしているのか
- 成果が出ない時にどのように支援するのか
育成方針を面接で伝えることで、入社後のギャップを減らしやすくなります。
入社後3か月の育成設計を決めておく
採用と育成を一体化するうえで重要なのが、入社後3か月の育成設計です。
新人が入ってから、
「誰が教えるのか」
「何をいつまでにできるようにするのか」
「どのタイミングで面談するのか」
が曖昧なままだと、現場任せになってしまいます。
特に不動産営業の現場では、マネージャー自身もプレイヤーとして忙しいケースが多くあります。
そのため、育成が後回しになり、新人が放置されてしまうことがあります。
本人は不安を抱えたまま動く。
上司は「自分から聞きに来ない」と感じる。
新人は「忙しそうで聞きづらい」と感じる。
こうしたすれ違いが、早期離職につながることもあります。
だからこそ、採用前から入社後3か月で何を育てるのかを決めておくことが重要です。
入社後3か月で育てるべき基本行動
不動産営業の新人育成では、いきなり成果を求めるよりも、まず営業としての土台をつくることが優先です。
最初の3か月で育てるべき基本行動は、次の通りです。
第一印象・基本姿勢
挨拶。
表情。
身だしなみ。
声のトーン。
お客様への姿勢。
時間や約束を守ること。
これらは一見当たり前に見えますが、不動産営業では非常に重要です。
報告・相談
新人が一人で抱え込まないように、報告・相談の基準を伝えます。
どのタイミングで相談するのか。
どの案件を共有するのか。
お客様から何を言われたら上司に確認するのか。
これを明確にします。
反響対応
初回電話やメール対応では、第一声、用件の伝え方、お客様の都合確認、来店アポの打診を練習します。
ヒアリング
希望条件を聞くだけでなく、なぜその条件が大切なのか、購入動機や家族の意見、不安を確認する力を育てます。
物件提案
物件を紹介するだけでなく、お客様が比較しやすいように判断材料を整理する力を育てます。
追客
ただ物件情報を送るのではなく、前回の迷いや不安に触れながら再接点をつくる力を育てます。
商談後の振り返り
商談をやりっぱなしにせず、良かった点、聞けなかった点、次回変える行動を整理する習慣をつくります。
ロープレ・同行・1on1で育成を定着させる
採用と育成を一体化するには、入社後の育成を仕組みにする必要があります。
特に重要なのが、ロープレ、同行、1on1です。
ロープレ
不動産営業は、知識を聞いただけでは現場で使えるようになりません。
初回電話。
来店アポの打診。
ヒアリング。
物件提案。
比較提案。
追客。
クロージング前の不安確認。
これらは、実際に声に出して練習し、フィードバックを受けることで身につきます。
ロープレは、未経験者だけのものではありません。
経験者であっても、自社の営業基準をすり合わせるために有効です。
同行
先輩や上司の商談に同行することで、新人は現場の流れを理解できます。
ただし、同行は見せるだけで終わらせてはいけません。
同行前に見るポイントを伝える。
同行後に何を学んだかを振り返る。
自分ならどう対応するかを考える。
この流れがあることで、同行が学びになります。
1on1
1on1では、新人の不安や行動を確認します。
今、何に困っているのか。
どの営業プロセスでつまずいているのか。
できるようになったことは何か。
次に練習すべきことは何か。
数字だけで詰めるのではなく、行動の質を見て育てることが重要です。
採用の魅力として育成の仕組みを伝える
育成の仕組みが整っている会社は、採用時にも自信を持って自社の魅力を伝えることができます。
「未経験でも育てる仕組みがあります」
「入社後はこのように伴走します」
「営業として成長するための練習環境があります」
「ロープレや振り返りを通じて、現場で使える力を育てます」
「上司や先輩が商談前後に関わります」
このように具体的に伝えられる会社は、求職者からも選ばれやすくなります。
採用は入口であり、育成はその後の道筋です。
入口だけを広げても、道筋が整っていなければ人は定着しません。
反対に、育成の仕組みが整っている会社は、採用時にも強いメッセージを出せます。
採用と育成を一体化するための実践ポイント
不動産営業の採用と育成を一体化するためには、次のポイントが重要です。
1. 採用基準と育成基準をそろえる
採用で見ているポイントと、入社後に育てるポイントを一致させます。
たとえば、入社後にロープレや振り返りを重視するなら、採用時にもフィードバックを受け止められるかを確認します。
2. 面接官と現場管理職で情報を共有する
面接で見えた強みや不安点を、現場管理職に共有します。
採用時の情報が現場に引き継がれないと、入社後の育成がゼロからのスタートになってしまいます。
3. 入社前に育成方針を伝える
入社後にどのように育てるのかを、面接や内定時点で伝えます。
これにより、入社後のギャップを減らしやすくなります。
4. 入社後3か月の育成計画を用意する
入社後に何を教えるのか、誰が関わるのか、どのタイミングで振り返るのかを決めておきます。
5. 成果だけでなく行動を見て育てる
新人にいきなり契約だけを求めるのではなく、反響対応、ヒアリング、追客、商談準備、振り返りなど、成果につながる行動を見て育てます。
6. ロープレと振り返りを習慣にする
知識研修だけで終わらせず、実際に声に出して練習し、現場で実践し、振り返る流れをつくります。
採用と育成が一体化している会社の共通点
採用と育成が一体化している不動産会社には、共通点があります。
- 採用時に入社後の育成を見据えている
- 面接で育成方針を具体的に伝えている
- 採用基準と育成基準がそろっている
- 入社後3か月の育成設計がある
- 現場管理職が採用段階から関わっている
- ロープレや振り返りが日常に組み込まれている
- 新人を放置せず、定期的に状態を確認している
- 成果だけでなく、行動の変化を見ている
- 採用した人材を育てきる意識がある
このような会社は、求職者からも選ばれやすくなります。
なぜなら、入社後にどう成長できるのかが見えるからです。
モデスティが考える採用と育成の一体化
モデスティでは、不動産営業の人材戦略において大切なのは、誰を採るかだけではなく、採った人をどう育て、どう定着させるかまでを一体で考えることだと捉えています。
採用活動を強化することは、もちろん重要です。
しかし、それ以上に大切なのは、採用した人材が安心して学び、成長し、成果を出せる環境を整えることです。
不動産営業の採用と育成は、別々の施策ではありません。
採用の時点から育成を見据える。
育成の仕組みを採用の魅力として伝える。
入社後はロープレ、同行、1on1、商談後の振り返りを通じて育てる。
成果だけでなく、行動の質を見て成長を支援する。
この循環をつくることが、これからの不動産会社に求められる人材戦略です。
採って終わりではなく、採った人を育てきる。
そこまで設計できている会社こそが、人材不足の時代においても、強い営業組織をつくっていけるのではないでしょうか。
モデスティでは、不動産営業の現場に即した実践型研修やロープレを通じて、新人・若手営業の育成、マネージャーの育成力向上、営業組織づくりを支援しています。
採用した人材がなかなか定着しない。
未経験者や第二新卒の育成に課題がある。
採用時に何を見ればよいか整理したい。
入社後3か月の育成設計をつくりたい。
採用と育成がつながる不動産営業組織をつくりたい。
そのような不動産会社様は、ぜひモデスティにご相談ください。
よくある質問
不動産営業の採用と育成を一体化するとはどういうことですか?
不動産営業の採用と育成を一体化するとは、採用時点から入社後にどう育てるかを見据えて人材を見極めることです。採用は入社させることがゴールではなく、入社後に定着し、営業として成長し、成果を出せる状態をつくるための入口です。
採用と育成が分断されると何が起きますか?
採用時に見ているポイントと、入社後に育てるポイントがずれていると、現場でミスマッチが起きます。面接では良さそうに見えた人材でも、報告・相談、ロープレ、振り返り、地道な追客などに合わず、本人も現場も苦しくなることがあります。
不動産営業の採用時には何を見るべきですか?
不動産営業の採用時には、今売れそうかだけでなく、素直に学べるか、失敗を振り返れるか、お客様に誠実に向き合えるか、地道な行動を継続できるか、自社の営業方針に合うかを見ることが重要です。
入社後3か月で育てるべきことは何ですか?
入社後3か月では、いきなり契約だけを求めるのではなく、第一印象、報告・相談、反響対応、ヒアリング、物件提案、追客、商談後の振り返りなど、営業としての基本行動を育てることが重要です。
採用時に育成方針を伝えるべきですか?
はい、伝えるべきです。入社後にロープレや商談後の振り返り、1on1、基本行動の確認を行うのであれば、面接時点で正直に伝えることで、入社後のギャップを減らせます。求職者にとっても、自分がその環境で成長できるかを判断する材料になります。
採用と育成を一体化するメリットは何ですか?
採用と育成を一体化することで、採用ミスマッチを減らし、早期離職を防ぎやすくなります。また、入社後の育成方針が明確になるため、現場管理職も新人を育てやすくなります。育成の仕組みを採用の魅力として伝えられる点もメリットです。
まとめ
不動産営業の採用で大切なのは、人を採ることだけではありません。
採用した人材が現場に定着し、お客様に誠実に向き合い、営業として成果を出せるようになるまでを設計することです。
採用は入口です。
育成は、その後の道筋です。
入口だけを広げても、道筋が整っていなければ人は定着しません。
不動産営業の採用と育成を一体化するには、採用時点から入社後の育成を見据える必要があります。
今売れそうかだけで判断しない。
素直に学べるかを見る。
失敗を振り返れるかを見る。
お客様に誠実に向き合えるかを見る。
地道な行動を継続できるかを見る。
自社の営業方針に合うかを見る。
そして入社後は、ロープレ、同行、1on1、商談後の振り返りを通じて、現場で使える営業力を育てていくことが重要です。
モデスティでは、不動産営業の人材戦略において、採用と育成は別々の施策ではなく、一体で考えるべきものだと考えています。
採って終わりではなく、採った人を育てきる。
その考え方が、これからの不動産会社に求められる人材戦略です。

