不動産営業で「検討します」と言われた時の対応|失注を防ぐ切り返しと商談の進め方
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How to Respond When a Real Estate Client Says, “I’ll Think About It”不動産営業で「検討します」と言われた時の対応|失注を防ぐ切り返しと商談の進め方
不動産営業の商談で、お客様から「少し検討します」と言われた時は、すぐに引き止めたり、期限だけを確認したりするのではなく、まず何を検討したいのかを確認することが重要です。
「検討します」は、単なる保留の言葉ではありません。
物件への迷い、資金面の不安、家族との相談、営業担当者への不信感、他社との比較など、お客様の中にある不安や判断材料の不足が表れている可能性があります。
そのため、不動産営業で「検討します」と言われた時に大切なのは、うまい切り返しでその場を押し切ることではなく、お客様の迷いを整理し、安心して判断できる状態をつくることです。
この記事では、不動産営業で「検討します」と言われた時の考え方、失注につながるNG対応、検討理由を聞き出す切り返し、商談後の追客方法、ロープレで身につけるべき対応力について解説します。
不動産営業で「検討します」と言われる理由
不動産営業の商談では、お客様から次のような言葉を言われることがあります。
「少し検討します」
「家族と相談します」
「一度持ち帰ります」
「また連絡します」
「他の物件も見てから考えます」
営業担当者にとっては、前向きな検討なのか、やんわり断られているのか判断が難しい言葉です。
しかし、「検討します」と言われた時点で、すでにお客様の中には何らかの迷いや不安があると考えるべきです。
たとえば、次のような理由が考えられます。
物件そのものに迷っている。
価格や住宅ローンに不安がある。
家族と意見がまとまっていない。
購入時期に迷いがある。
営業担当者をまだ信頼しきれていない。
他社や他物件と比較したい。
本音を言いづらく、断り文句として使っている。
つまり、「検討します」は単なる返答ではなく、お客様の迷いが表面化したサインです。
ここで営業担当者がどのように対応するかによって、商談が前に進むか、失注に近づくかが変わります。
「検討します」と言われた時にやってはいけないNG対応
「検討します」と言われた時、営業担当者が焦ってしまうのは自然なことです。
しかし、焦りから次のような対応をしてしまうと、お客様との信頼関係を損なう可能性があります。
NG対応1:すぐに決断を迫る
「今決めないと売れてしまいますよ」
「今日申し込まないと間に合わないかもしれません」
「人気物件なので早い者勝ちです」
このような言い方は、状況によっては事実である場合もあります。しかし、お客様がまだ不安を整理できていない段階で強く迫ると、営業担当者への不信感につながります。
大切なのは、焦らせることではなく、判断できる状態をつくることです。
NG対応2:期限だけを確認して終わる
「では、いつまでにご検討いただけますか?」
「いつ頃お返事いただけそうですか?」
期限を確認すること自体は悪くありません。しかし、検討理由が分からないまま期限だけを決めても、お客様の迷いは解消されません。
結果として、期日になっても返信がない、他社に流れる、温度感が下がるといった失注につながる可能性があります。
NG対応3:「何か気になる点はありますか?」だけで終わる
「何か気になる点はありますか?」という質問も、よく使われます。
ただし、この質問は広すぎます。お客様は、価格のことを言えばいいのか、家族のことを言えばいいのか、物件のことを言えばいいのか迷ってしまいます。
また、本音では営業担当者に言いづらい不満がある場合、「特にありません」と返されてしまうこともあります。
NG対応4:ただ待つ
「分かりました。ご連絡お待ちしています」
この対応は丁寧に見えますが、営業としては不十分です。
お客様が何に迷っているのか分からないまま待ってしまうと、商談は止まります。その間に他社の営業が入り込んだり、別の物件に気持ちが移ったりする可能性があります。
「検討します」と言われた時こそ、ただ待つのではなく、検討の中身を一緒に整理する必要があります。
「検討します」と言われた時にまず大切なのは、引き止めることではない
「検討します」と言われた時にまず大切なのは、お客様を引き止めることではありません。
最初にやるべきことは、お客様の言葉を受け止めることです。
不動産購入は、お客様にとって大きな決断です。迷うこと自体は自然なことです。
そのため、まずは次のように受け止めます。
「もちろんです。大きなお買い物なので、しっかり考えていただくことは大切だと思います」
この一言があるだけで、お客様は安心します。
そのうえで、次にこう続けます。
「ただ、検討するポイントが曖昧なままだと判断しづらいと思いますので、よろしければ一緒に整理させてください」
この流れであれば、押し売りではなく、お客様の判断をサポートする姿勢として伝わります。
「検討します」と言われた時の切り返し例
「検討します」と言われた時の切り返しで重要なのは、言い負かすことではありません。
お客様が何に迷っているのかを確認し、次に何をサポートすべきかを明確にすることです。
切り返し例1:検討理由を分類して聞く
ありがとうございます。もちろん、しっかりご検討いただくことは大切だと思います。
ちなみに、今ご検討されたいのは、物件そのものについてでしょうか。
それとも、資金面やタイミング、ご家族とのご相談の部分でしょうか?
この聞き方をすると、お客様は迷いを言語化しやすくなります。
「価格が少し不安です」
「妻と相談したいです」
「他のエリアも見たいです」
「ローンが通るか分からなくて」
このように理由が分かれば、営業担当者が次に取るべき行動も見えてきます。
切り返し例2:判断基準を確認する
今回の物件を判断するうえで、一番大事にされたい条件は何ですか?
この質問は、お客様の優先順位を確認するために有効です。
価格なのか。
駅距離なのか。
広さなのか。
学区なのか。
資産性なのか。
月々の支払いなのか。
判断基準が明確になれば、商談は前に進みやすくなります。
切り返し例3:希望条件とのズレを確認する
最初にお話しいただいたご希望と比べると、今回の物件はどの部分が合っていて、どの部分が気になっていますか?
この質問は、お客様が物件に対して感じている違和感を確認する時に有効です。
営業担当者が「良い物件です」と思っていても、お客様が同じように感じているとは限りません。希望条件との一致点と不一致点を整理することで、次の提案につなげやすくなります。
切り返し例4:家族相談のハードルを確認する
ご家族に相談される時に、説明しづらい点はありますか?
不動産購入では、本人だけでなく家族の意見が大きく影響します。
お客様が「家族と相談します」と言った場合、本当に相談が必要なこともありますが、家族にどう説明すればよいか分からないこともあります。
その場合、比較資料やメリット・デメリットの整理が有効です。
切り返し例5:次の行動を提案する
では、今日の時点で迷われている点を整理して、比較しやすい資料にまとめます。
それを見ながら、ご家族と相談していただく形はいかがでしょうか?
このように提案すれば、商談をその場で無理に決めなくても、次の接点をつくることができます。
「検討します」の背景別・対応方法
「検討します」と言われた時は、その背景によって対応を変える必要があります。
物件そのものに迷っている場合
物件に迷っている場合は、希望条件との一致点と不一致点を整理します。
「今回の物件は、駅距離と価格はご希望に近いですが、広さは少し妥協が必要かもしれません」
「最初に重視されていた条件と照らすと、優先順位の高い部分は満たしていると思います」
このように、営業担当者の主観ではなく、お客様の希望条件に照らして整理することが大切です。
資金面に不安がある場合
資金面に不安がある場合は、月々の支払い、諸費用、住宅ローン、管理費・修繕積立金などを整理します。
「物件価格だけで見ると少し高く感じるかもしれませんが、月々の支払いで見ると現在の家賃との差はこのくらいです」
「諸費用を含めた総額で見ると、こちらの物件と比較した方が判断しやすいと思います」
資金面の不安は放置すると失注につながります。早めに見える化することが重要です。
家族と意見がまとまっていない場合
家族相談が必要な場合は、本人が家族に説明しやすい材料を用意します。
「ご家族に説明しやすいように、比較表にしてお渡しします」
「メリットだけでなく、気になる点も整理しておきます」
家族の反対が起きる前に、判断材料を整えておくことが大切です。
営業担当者への信頼が足りていない場合
お客様が営業担当者に不安を感じている場合、それを直接言ってくれるとは限りません。
この場合は、強く押すほど逆効果になります。
「無理におすすめするつもりはありません。〇〇様が安心して判断できるように、気になる点を一つずつ整理できればと思っています」
このように、売り込みではなく支援の姿勢を示すことが重要です。
他社や他物件と比較している場合
他社や他物件と比較している場合は、否定するのではなく、比較軸を整理します。
「比較されることは大切だと思います。価格、立地、広さ、将来の売りやすさで見た時に、どこを一番重視されたいか整理すると判断しやすくなります」
他社を悪く言うのではなく、お客様の判断基準を整えることが信頼につながります。
「検討します」と言われた後の追客方法
「検討します」と言われた後の追客では、ただ物件情報を送り続けても返信率は上がりません。
大切なのは、お客様が迷っていたポイントに合わせて連絡することです。
資金面で迷っているお客様への追客
資金面で迷っているお客様には、月々の支払い例、諸費用の整理、住宅ローンの事前審査に関する情報を送ります。
例文:
昨日お話ししていた資金面について、月々の支払いイメージを整理しました。
物件価格だけで見ると少し高く感じるかもしれませんが、管理費・修繕積立金を含めると、月々の支払いはおおよそ〇万円前後です。
現在の家賃との差で見ると、判断しやすいかと思います。
家族相談が必要なお客様への追客
家族と相談するお客様には、比較表やメリット・デメリットを送ります。
例文:
ご家族と相談しやすいように、昨日の物件について整理しました。
良い点は、駅距離と日当たりです。
一方で、気になる点は収納量と価格です。
ご家族で話す時には、この2点を中心に確認いただくと判断しやすいと思います。
他物件と比較しているお客様への追客
他物件と比較しているお客様には、比較軸を明確にした情報を送ります。
例文:
昨日の物件と比較できる候補を2件整理しました。
今回の物件は駅距離に強みがありますが、価格を抑えるなら別候補も検討できます。
駅距離を優先するか、月々の支払いを優先するかで選び方が変わりそうです。
「検討します」と言われる前にやるべきこと
「検討します」と言われた後の対応も大切ですが、本当に重要なのは、言われる前の商談プロセスです。
「検討します」と言われた時にうまく対応できない原因の多くは、実はその前のヒアリング不足にあります。
お客様の購入動機を聞けているか。
譲れない条件を確認できているか。
不安に感じていることを把握できているか。
家族の意思決定状況を理解できているか。
資金面の確認ができているか。
他社や他物件との比較状況を聞けているか。
これらを商談前半で確認できていれば、「検討します」と言われた時にも、何を整理すべきかが分かります。
逆に、ヒアリングが浅いまま物件提案に進むと、お客様の本音が分からないまま商談が止まりやすくなります。
「検討します」は失注のサインでもあり、信頼を深めるチャンスでもある
モデスティでは、「検討します」は失注のサインであると同時に、信頼関係を深めるチャンスでもあると考えています。
なぜなら、お客様の迷いを丁寧に整理できれば、「この営業担当者は売り込むのではなく、自分たちの判断を助けてくれる」と感じてもらえるからです。
一方で、「検討します」と言われた後に失注する場合、多くは次のようなパターンに当てはまります。
ローン事前審査でつまずく。
他社に取られる。
営業担当者への不満から離脱する。
ヒアリングが浅く、購入動機やマストポイントをつかめていない。
資金面の不安を放置すれば、ローンの問題につながります。
関係性が浅いまま待っていれば、他社の営業に入り込まれる可能性があります。
営業担当者に対して小さな違和感がある場合、お客様はそれを直接言わずに「検討します」と表現することもあります。
だからこそ、「検討します」と言われた時は、ただ待つのではなく、お客様の迷いを整理し、次の行動につなげることが重要です。
クロージングに依存しない営業設計が失注を防ぐ
不動産営業で本当に大切なのは、最後に強く押すことではありません。
商談の途中で、お客様が安心して本音を話せる関係をつくること。
判断に必要な材料をそろえること。
家族で相談しやすい状態にすること。
資金面の不安を早めに整理すること。
自然に次の一歩へ進めること。
こうしたプロセスが整っていれば、無理にクロージングしなくても、お客様は前に進みやすくなります。
逆に、商談プロセスが浅いまま最後に強く押しても、お客様は不安を抱えたままです。
モデスティが大切にしているのは、クロージングに依存しない営業設計です。
お客様の状況を正しく理解し、必要な情報を届け、信頼関係を積み上げる。そうすることで、お客様から「この人に相談したい」「この人から買いたい」と思ってもらえる状態をつくることができます。
ロープレアカデミーでは「検討します」への対応を実践的に練習します
ロープレアカデミーでは、「検討します」と言われた時の切り返しだけを学ぶわけではありません。
反響対応、初回電話、ヒアリング、物件提案、アポイント獲得、商談後の追客まで、不動産営業に必要な一連の流れを実践形式で練習します。
なぜなら、「検討します」への対応は、言い回しだけ覚えても成果につながらないからです。
お客様の背景を聞き取る。
迷いを整理する。
判断基準を確認する。
家族相談に必要な材料を用意する。
次の行動につなげる。
この流れを身につけることで、「検討します」を失注の入り口ではなく、信頼関係を深める機会に変えることができます。
新人営業や若手営業の場合、こうした対応は頭で分かっていても、実際の商談ではなかなか言葉にできません。
だからこそ、現場で起こり得る場面を想定しながら、何度もロープレを行うことが重要です。
よくある質問
不動産営業で「検討します」と言われたら、まず何を聞くべきですか?
まずは、お客様の言葉を受け止めたうえで、何を検討したいのかを確認することが大切です。「物件そのものについてでしょうか。それとも資金面やタイミング、ご家族とのご相談の部分でしょうか?」のように聞くと、お客様が迷いを言語化しやすくなります。
「検討します」と言われた時に、期限を確認してもいいですか?
期限を確認すること自体は問題ありません。ただし、検討理由が分からないまま期限だけを決めても失注を防ぐことはできません。先に検討の中身を整理し、そのうえで「では、いつ頃までにこの点を確認できそうですか?」と期限を決める方が効果的です。
「今決めないと売れてしまいます」と伝えるのは悪いことですか?
事実として売れてしまう可能性がある場合は伝える必要があります。ただし、お客様の不安を整理しないまま焦らせると、信頼を失う可能性があります。伝える場合は、「急かしたいわけではありませんが、判断材料としてお伝えします」と前置きし、押し売りではなく情報提供として伝えることが大切です。
家族と相談すると言われた場合はどう対応すべきですか?
家族相談が必要な場合は、お客様が家族に説明しやすい材料を用意します。物件のメリット・デメリット、他物件との比較表、月々の支払いイメージなどを整理して渡すと、家族内での検討が進みやすくなります。
「検討します」と言われた後の追客では何を送ればいいですか?
お客様が迷っていたポイントに合わせて情報を送ることが重要です。資金面で迷っている方には月々の支払い例や諸費用の整理を、家族相談が必要な方には比較表を、他物件と比較している方には判断軸を整理した資料を送ると効果的です。
「検討します」は断り文句ですか?
断り文句の場合もありますが、必ずしもそうとは限りません。物件、資金、家族相談、タイミング、営業担当者への信頼など、何かしら整理したいことがある場合にも使われます。重要なのは、言葉だけで判断せず、検討の中身を確認することです。
新人営業でも「検討します」への対応はできるようになりますか?
新人営業でも、ヒアリングの型と切り返しの流れを学び、ロープレで練習すれば対応できるようになります。ただし、セリフを暗記するだけでは不十分です。お客様の迷いを聞き取り、整理し、次の行動につなげる練習が必要です。
まとめ|「検討します」は失注の入り口ではなく、信頼を深めるチャンス
不動産営業で「検討します」と言われた時に大切なのは、焦って詰めることでも、ただ待つことでもありません。
まずはお客様の言葉を受け止める。
何を検討したいのかを確認する。
判断基準を整理する。
資金面や家族相談の不安を見える化する。
次の行動につながる材料を届ける。
この流れをつくることが、失注を防ぐ対応につながります。
「検討します」は、営業担当者にとって怖い言葉かもしれません。
しかし、その背景にある迷いや不安を丁寧に整理できれば、お客様との信頼関係を深めるチャンスにもなります。
モデスティでは、「検討します」を失注の入り口ではなく、お客様との関係を前に進める重要なサインだと考えています。
切り返しのテクニックだけに頼るのではなく、ヒアリング、提案、追客までのプロセスを整えること。
それが、結果として失注を防ぎ、お客様から選ばれる営業につながっていきます。
モデスティのロープレアカデミーでは、不動産会社の新人営業・若手営業が、反響対応からヒアリング、物件提案、追客、アポイント獲得までを実践的に学べます。
「検討します」と言われた後に商談が止まってしまう。
若手営業がうまく切り返せず、失注してしまう。
ヒアリングや追客の質を高めたい。
そのようにお考えの不動産会社様は、ぜひロープレアカデミーをご活用ください。

